犬の介護で必要になること

ペットと住まいの寄り添いトレーナー 佐藤👨です。千葉県東葛地区を起点にペットショップと連携しながら対応。オンラインを駆使した家庭犬専門しつけの教室。しつけ以外に、犬の特性に基づいた飼い方、住まいでの環境設定他幅広に情報提供しております。他にない犬知識提供のオンラインセミナーと併せ、褒める実技指導を行っています。

犬は年齢を重ねるにつれて、運動機能、認知機能、感覚器官が徐々に衰えていきます。これまで当たり前にできていたことが困難になり、介護が必要となる段階では、飼い主が生活全体を見直し、犬が「安心して穏やかに過ごせる環境」を作ることが重要です。
先代犬の時に色々と苦労し対応した記憶があります。しかし、命あるものを預かるということは、良くも悪くも全てを受け入れて面倒みるという事だと思います。

1. 健康状態を継続的に把握すること

介護期において最も重要な基盤は、犬の健康状態を日常的にチェックすることです。
老犬は病気に気づきにくく、症状が出にくいため、日々の微妙な変化が大切なサインとなります。

  • 食欲や飲水量の変化
  • 排泄リズムや回数の変化
  • 体重の増減
  • ふらつき、転倒の増加
  • 寝ている時間が増えた
  • 呼吸の浅さ・速さ
  • 皮膚・被毛の状態

これらの変化を記録し、定期的に獣医師と相談しながらケアプランを組み立てることが重要です。高齢になると複数の病気を併発することも多く、早期発見と早期治療が介護負担の軽減にもつながります。

2. 食事管理と栄養ケア

老犬は消化機能が弱まり、栄養の吸収率が低下します。また、食欲低下や飲み込みにくさ(嚥下機能の衰え)が見られることも多く、適切な食事管理が必要です。

  • 低脂肪で消化しやすいフードに切り替える
  • ふやかしたフードやペースト状にする
  • 一度に多く食べられないため、回数を増やす
  • 水分補給を意識し、スープやウェットフードを活用する
  • 持病(腎臓病、心臓病、糖尿病など)に合わせた療法食を選ぶ

食事姿勢にも配慮し、首や腰に負担がかからない高さで器を設置することも介護には欠かせません。

3. 排泄のサポートとトイレ環境の整備

老犬は排泄を我慢できなくなったり、歩行が不安定になってトイレに間に合わないことがあります。排泄トラブルは犬自身のストレスにも直結するため、以下の工夫が有効です。

  • トイレの位置を犬が移動しやすい場所に変更
  • トイレシートを広めに敷く
  • 足腰が弱い犬には滑りにくい床材を使う
  • 介助ベルトで支えながらトイレに誘導

完全に自力排泄が難しくなった場合は、オムツの利用が必要になります。ただしオムツは皮膚トラブルやストレスの原因となるため、こまめな交換と皮膚ケアが不可欠です。.

4. 寝たきりの犬の体位変換と床ずれ防止

寝たきり状態になると、最も注意すべきは「床ずれ」です。
体重が長時間同じ箇所にかかることで血流が悪くなり、皮膚組織が壊死してしまいます。

  • 2~3時間ごとに体位を変える
  • 厚みのある低反発ベッドや介護マットを使う
  • 骨 prominences(肩、股関節、肘など)にクッションを挟む
  • 定期的なマッサージで血流を促す

体位変換は介護負担の大きな作業ですが、体の痛みを取るうえでも欠かせないケアです。

5. 認知症への対応

犬も高齢になると認知症を発症することがあり、以下のような症状が見られます。

  • 夜鳴き
  • ぐるぐる徘徊する
  • 飼い主が分からない
  • 目的なく立ち尽くす
  • 排泄の失敗
  • 昼夜逆転

認知症の進行を遅らせるためには、刺激を与えることが重要です。

  • 声掛けを増やす
  • 簡単な遊びや知育玩具で脳の刺激を与える
  • 日光浴で体内リズムを整える
  • 獣医師処方のサプリメントや薬を利用する

夜鳴きが続く場合は、環境調整(暗さ、静けさ、温度)や睡眠サポートを取り入れることも必要になります。

6. 運動とリハビリテーション

老犬にとって運動不足は身体機能の更なる低下につながります。
無理なく継続できる軽い運動を取り入れ、筋力維持と関節の可動域を保つことが大切です。

  • 短時間・短距離の散歩を複数回に分ける
  • 滑らない床での室内歩行
  • 温水でのリハビリ(ハイドロセラピー)
  • ストレッチや関節の軽いマッサージ

歩行が難しくなってきた場合は、ハーネスや歩行補助具を使うことで、活動の機会を確保できます。

7. 生活環境の見直し

老犬の生活環境は「安全性」と「快適性」を重視した整備が必要です。

  • 段差をなくすためにスロープを設置
  • 滑り止めマットを敷く
  • 寝床は静かで暖かく、温度変化の少ない場所に
  • 夜間は薄い照明をつけて不安を軽減
  • 水や食事の位置を通路上に配置して負担を軽減

環境を変えるだけでも事故が防げ、体の負担が軽くなり、生活の質が向上します。

8. 歯と皮膚のケア

高齢になると歯周病が悪化しやすく、痛みで食事が取れなくなったり全身状態に影響します。

  • ソフトな歯ブラシで優しくケア
  • デンタルジェルや歯磨きガムを活用
  • 口臭・よだれ増加・口の痛みは早めの受診

また、老犬は皮膚が薄く乾燥しやすいため、保湿ケアやブラッシングも必要です。

9. 飼い主自身のメンタルケア

犬の介護は長期間にわたることが多く、飼い主の負担は大きくなります。

  • 無理をしない
  • 家族で役割分担する
  • ペットシッター・動物介護サービスを活用する
  • 獣医師に悩みを相談する

飼い主が心身ともに疲れてしまうと、犬に最善のケアを提供することは難しくなります。「完璧を目指さない」ことも大切な考え方です。

10. 最期の時間に寄り添う準備

介護の延長線上には、どうしても終末期ケアがあります。
犬が苦痛なく穏やかに過ごせるよう、以下を考えておくことも必要です。

  • 痛みの緩和ケア(緩和薬)
  • 自宅で看取るか、病院で看取るか
  • 食べられなくなった場合の処置方針
  • 延命治療についての考え

最後の時間を後悔せずに過ごすためには、早めに判断基準を考えておくことが飼い主の心の支えになります。犬の介護は、身体のケア、心のケア、生活環境の整備、そして飼い主自身の心の準備が一体となって初めて成り立ちます。老犬が安心して穏やかに日々を過ごし、最期の瞬間まで「幸せ」だと感じられるような環境づくりこそが介護の本質です。必要な知識や方法を少しずつ取り入れながら、犬との時間を大切に育み、かけがえのない日々をより豊かなものにしていきましょう。

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Life Design Plus 代表 佐藤 篤

柏市を起点に犬のしつけの学校及び不動産コンサルティング業務を展開する会社です。
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