犬の風邪 ケンネルコフについて

ペットと住まいの寄り添いトレーナー 佐藤👨です。千葉県東葛地区を起点にペットショップと連携しながら対応。オンラインを駆使した家庭犬専門しつけの教室。しつけ以外に、犬の特性に基づいた飼い方、住まいでの環境設定他幅広に情報提供しております。他にない犬知識提供のオンラインセミナーと併せ、褒める実技指導を行っています。

我が家のコロンは、短頭種故に寝ている時もいびきをかいたりと、元々あまり咽頭が強くありません。季節の変わり目の時期にかけて、人も体調を崩しやすくなりますが、コロンも同様です。特にこれから寒い時期にかけて体調管理が大事になってきますね。

犬の風邪「ケンネルコフ」とは

ケンネルコフは、犬に発生する代表的な呼吸器感染症で、正式には「犬伝染性気管気管支炎」と呼ばれます。人間のいわゆる風邪に似た症状を示すことから「犬の風邪」と表現されることが多いですが、原因はウイルスや細菌による感染です。特に ボルデテラ菌(Bordetella bronchiseptica) や、犬パラインフルエンザウイルス、犬アデノウイルス2型 など複数の病原体が関与するのが特徴で、単一の原因ではなく混合感染が一般的です。

犬が集団で生活する環境、例えばペットショップ、ブリーダーの犬舎、動物保護施設、ドッグホテル、トリミングサロン、ドッグランなどでは、ケンネルコフが一度持ち込まれると急速に拡散する傾向があります。そのため「犬の集団かぜ」とも呼ばれることがあります。

主な症状

ケンネルコフは上気道に炎症を起こすため、以下のような症状が典型的です。

  1. 乾いた咳
    • 「ガーガー」「ケンケン」といった空咳が続く。
    • 興奮時や運動後に悪化しやすい。
    • 何かを喉に詰まらせているような仕草を見せることもある。

  2. くしゃみ・鼻水
    • 透明でサラサラした鼻汁が出ることが多い。
    • 細菌感染が加わると黄色や緑色に変化する。

  3. 発熱・元気消失
    • 軽度で済む場合は元気も食欲も保たれるが、重症化すると発熱、食欲不振、だるさが見られる。

  4. 重症化時の症状
    • 子犬や高齢犬、免疫力が低下している犬では、肺炎に進行することがある。
    • 呼吸が荒い、ゼーゼー音がする、チアノーゼ(舌や粘膜が青紫色になる)など命に関わる兆候も。

感染経路とリスク要因

ケンネルコフは 飛沫感染・接触感染 によって広がります。

  • 飛沫感染:咳やくしゃみで飛んだ病原体を吸い込む。
  • 接触感染:感染犬の唾液や鼻水が付着した器具、食器、おもちゃ、トリミング用具を介して感染。

感染リスクが高い環境

  • 多頭飼育や犬舎などの密集環境。
  • 空気の循環が悪い室内。
  • ドッグラン、ドッグカフェ、ペットホテルなど犬が集まる場所。
  • ワクチン未接種または接種が不十分な犬。

診断方法

獣医師は、咳の特徴や生活環境、既往歴などを総合して診断します。必要に応じて以下の検査が行われます。

  • 聴診(呼吸音の確認)
  • X線検査(肺炎の有無を確認)
  • PCR検査や培養検査(病原体の特定)

治療方法

ケンネルコフは多くの場合、軽症であれば自然治癒します。しかし、重症化や肺炎の併発を防ぐために治療が行われます。

  1. 抗菌薬(細菌感染対策)
    • ボルデテラ菌など細菌感染が疑われる場合に処方される。

  2. 抗炎症薬・鎮咳薬
    • 咳の頻度や気道の炎症を抑える。

  3. 点滴や栄養補給
    • 食欲不振や脱水がある場合。

  4. 重症例では入院管理
    • 酸素吸入、ネブライザーによる吸入治療、集中管理が必要になることもある。

予防方法

ケンネルコフは完全に防ぐことは難しいものの、以下の対策でリスクを大幅に下げられます。

  1. ワクチン接種
    • 混合ワクチン(5種・6種・7種など)に犬パラインフルエンザや犬アデノウイルスが含まれる。
    • ボルデテラ菌に対する経鼻ワクチンも存在する。
    • ただし100%の予防効果はなく、重症化を防ぐ目的が大きい。

  2. 衛生管理
    • 食器や寝具は定期的に洗浄・消毒。
    • トリミング用具や散歩後のケアも重要。

  3. 環境整備
    • 密集環境を避ける。
    • 室内の換気を良くする。
    • ストレスや疲労をためないよう生活リズムを整える。

  4. 免疫力を保つ生活
    • バランスの取れた食事。
    • 適度な運動。
    • 良質な睡眠。

飼い主が留意すべき点

ケンネルコフは軽症のことが多いですが、油断すると重症化や慢性化に至る場合があります。飼い主が気を付けるポイントを整理します。

  1. 早めの受診
    • 咳が2日以上続く、元気や食欲が落ちている場合は受診が望ましい。

  2. 家庭での安静
    • 興奮や激しい運動で咳が悪化するため、安静を保つ。
    • 散歩は軽めに、寒風を避ける。

  3. 湿度管理
    • 乾燥は咳を悪化させる。加湿器で室内湿度を保つ。

  4. 感染拡大を防ぐ
    • 発症している犬はドッグランやサロンの利用を控える。
    • 多頭飼育の場合は隔離し、器具を共用しない。

  5. 人への影響
    • 基本的には人間に感染しないが、免疫不全の人(高齢者や重度の持病を持つ人)ではごくまれにボルデテラ菌が問題になる可能性がある。清潔を保つことが大切。

ンネルコフは犬の「風邪」とも呼ばれ、軽症で済む場合が多いものの、特に子犬や高齢犬では肺炎に進行して命に関わることもあります。原因は複数のウイルスや細菌によるため、予防も治療も一筋縄ではいきません。こうした配慮を行うことで、多くの場合ケンネルコフは大事に至らず回復します。飼い主が冷静に観察し、適切に対応することが最も重要な留意点といえるでしょう。

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Life Design Plus 代表 佐藤 篤

柏市を起点に犬のしつけの学校及び不動産コンサルティング業務を展開する会社です。
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