ペットと住まいの寄り添いトレーナー 佐藤👨です。千葉県東葛地区を起点にペットショップと連携しながら対応。オンラインを駆使した家庭犬専門しつけの教室。しつけ以外に、犬の特性に基づいた飼い方、住まいでの環境設定他幅広に情報提供しております。他にない犬知識提供のオンラインセミナーと併せ、褒める実技指導を行っています。

我が家では、家事を分担していまして、掃除全般が担当。
動物を室内で飼っていることもあり、ほぼ毎日、掃除機をかけています。たまに、コロンのヒゲが落ちていることがあります。ちょっと興味がありその役割についてちょっと調べてみました。
1. ヒゲ(触毛)の基本構造
犬のヒゲは、専門的には「触毛(しょくもう)」または「感覚毛(かんかくもう)」と呼ばれます。通常の体毛よりも太くて長く、根元が皮膚の奥深くに埋まっており、血管と非常に密な神経束につながっています。この神経の密集度は非常に高く、ヒゲが少しでも何かに触れると、その振動や圧力が即座に脳に伝わります。
通常の被毛との違い
- 通常の体毛:皮膚の浅い部分に生え、保温や保護の役割
- 感覚毛(ヒゲ):皮膚の奥深くから生え、先端のわずかな動きも感知
つまり、犬のヒゲは「感覚アンテナ」のような器官であり、空間や物体、気流、振動などを感知する役目を担っています。
2. 犬のヒゲの役割
犬のヒゲは、生活のさまざまな場面で重要な感覚的役割を果たしています。
(1)空間把握・障害物の検知
犬は視力がそれほど発達しておらず、特に近距離や暗所では物体の輪郭がぼやけて見えると言われています。そこでヒゲが周囲の物体に触れたり、気流の変化を感じ取ったりすることで、「ここに物がある」「この方向に進むとぶつかる」といった空間情報を補完します。
特に狭い通路や家具の間などを歩くとき、犬はヒゲの先端で物体との距離を測ることで、安全に移動することができます。
(2)風や空気の流れを感じ取る
ヒゲはわずかな空気の流れにも反応するため、動いているものや、近づいてくる物体を感じ取るセンサーとして働きます。風上・風下の位置を把握したり、誰かが近づいていることにいち早く気づいたりすることも可能です。
これは特に視界の悪い状況(夜間や屋外など)で有効であり、犬の生存本能に直結しています。
(3)顔や目の保護機能
目の上や口の周囲に生えているヒゲは、顔に物が近づいたときに反射的な動作(瞬き、頭を引く、首を回避方向に動かすなど)を引き起こします。これにより、目に異物が入るのを防ぎ、顔のけがのリスクを減らすことができます。
ヒゲが目の「早期警報装置」として働き、視覚よりも早く接近物を感知することで、反射的に防御行動がとれるのです。
(4)感情・気分の表現
ヒゲの角度や動きも、犬の感情を表すボティーラングエッジのひとつです。
- 緊張・警戒:ヒゲが前方に突き出す
- リラックス時:ヒゲが自然に下がる
- 怒っている:口元をつり上げてヒゲが広がる
- 恐怖や不安:ヒゲが下がって後方に引かれる
このように、耳や尾の動きと同様に、ヒゲもコミュニケーションの一部として他の犬に関与しています。
3. ヒゲが生える部位と特徴
犬のヒゲは、以下の部位に対称的に生えています:
- 口ヒゲ(上唇・下唇):最も多く、長くて太い。空間感知の中心。
- 頬ヒゲ:口の両側にあり、側面の物体の接触を感知。
- 顎ヒゲ:下顎に生え、下方向の感覚を補助。
- 目の上のヒゲ(眉ヒゲ):物体の接近から目を保護。
個体差や犬種によってヒゲの太さや本数にはばらつきがありますが、これらはすべて感覚器官として機能しています。
4. 行動や生活に与える影響
● 狭い場所への出入り判断
犬はヒゲを使って「この穴に入れるかどうか」を判断することがあります。ヒゲがぶつかれば「狭すぎる」と認識します。特に嗅覚に集中して狭いところを探るとき、ヒゲが前方の感知センサーとなることで安全を確保しています。
● 水を飲む・食べるときの補助
水面や食器の深さを判断する際にも、ヒゲが物理的なセンサーとして働いています。鼻や口が直接触れる前に、ヒゲが先に器に触れることで、「この深さまでなら安全」と認識できます。
● 狩猟本能・探索活動
犬が獲物や匂いを追っているとき、鼻を地面に近づけて嗅ぐ姿勢になります。このときヒゲが地面の凹凸や微細な物体に触れることで、より正確に情報を得ることができます。特に視覚を補完するための感覚補強として、ヒゲの役割は非常に大きいです。
5. ヒゲのお手入れカットについて
● 基本的にはカットNG
ヒゲを切ると感覚が鈍くなり、空間把握や障害物の認識が困難になります。これにより、以下のような影響が生じることがあります:
- 物にぶつかりやすくなる
- ジャンプや段差の判断を誤る
- 不安やストレスの原因になる
- 探索行動が消極的になる
美容目的でトリミングサロン等でヒゲをカットする場合もありますが、犬の行動や安心感に支障が出ることがあるため、慎重な判断が必要です。特に高齢犬や視力の低下している犬には絶対におすすめできません。
6. ヒゲが抜ける・折れる場合
ヒゲは自然に生え変わる周期があり、時々抜けることもあります。1〜2本程度なら問題ありませんが、大量に抜けたり、折れたり、根元が腫れているような場合は、皮膚病や内科的疾患、ホルモン異常の可能性も考えられます。
このような異常が見られた場合は、獣医師に相談するのが望ましいです。
犬のヒゲは、感覚器官のひとつとして、視覚・嗅覚・聴覚を補完しながら、安全で豊かな生活を支えています。空間認知、障害物の回避、顔の保護、行動の判断、感情表現など、犬にとってヒゲは「もう一つの目」と言っても過言ではありません。
そのため、ヒゲを切ったり、不用意に触れたりすることは避け、自然な状態を尊重してあげることが飼い主としての配慮です。日常のグルーミングでは、ヒゲの健康状態にも目を向け、犬が安心して暮らせる環境を整えてあげましょう。
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